廃 線 を 訪 ね て

(千葉県)九十九里鉄道

今回取り上げた九十九里鉄道はレールの幅が762ミリという狭さでいわゆる軽便鉄道というものです
また、単端式ガソリンカーや戦時中は天然ガスが燃料で走っていた珍しい鉄道です

歴史

大正11年09月26日 免許取得
大正12年12月21日 九十九里軌道設立
大正15年11月25日 東金〜片貝(のち上総片貝)開通

(営業キロ 8.6キロ)

昭和06年12月26日 九十九里鉄道に社名変更
昭和36年02月28日 廃止

 

上総片貝駅跡

現在は九十九里鉄道バスの片貝駅になっています
構内の敷地面積はおそらく当時のままですが奥の方は草茫々で入っていくことは困難でした

 

片貝駅構内

白い家が建っているところから次第に敷地が広がっていました
現在は何台もの廃バスが敷地の端の方に、、、

 

片貝駅構内

上の写真の白い家の所から見た構内です
中心付近の小さな建物は現在事務所?として利用されています
もしかしたら鉄道時代からの建物かもしれません

当時は単端式のガソリンカーを方向転換させるための手動式転車台があったそうです
また朝夕の混雑時や海水浴シーズンには最高4両編成で走っていたそうですのでこれくらいの敷地が必要だったのでしょう

 

県道との踏切跡

線路跡は東金からここまではずっと県道の南側を走っていましたがちょっと手前から大きくカーブを描いて県道と90度に交差して片貝の駅に入っていきました
ここから先は徐々に線路が分岐していたようで敷地の幅が広くなって行きます

 

大カーブ付近

踏切跡のすぐ近くには大きく右方向(東金方向)にカーブを描いている道路があります

 

きどうみち

線路跡を利用してサイクリングロードとして町が整備してありました
当時の線路幅からかなり拡張してあるようです
アーチには「きどうみち」と書いてあります

 

ロータリー

ここだけが広くなっていて駅の跡かと思ったのですが何だか違うようでした
凄く怪しいのですが西駅にもちょっとずれているし、、、

 

まっすぐと延びていたのが容易に伺えます
当時は現在よりもさらに周囲の民家は少なく田園地帯を走っていたのでしょう

 

学園前バス停付近

サイクリングロードの一番大きな施設で公園とバス停が一緒になっています
平日の朝夕には大勢の学生が利用していることでしょう

敷石が線路みたいな模様になっているところがニクいですね!

 

真亀川

九十九里町と東金市の堺になっている川です
河岸工事をしてしまっているので盛土の形やガーダーの跡もありません
東金側はほとんど整備されていないので畦道のようです

 

踏切跡

おそらく荒生駅付近だと思われます
完全に畦道と化しています

 

今回ここを訪ねて思ったことは途中駅の場所の特定が難しかったことです
色々な書物を見ても全ての駅を特定している物が見あたりませんでした
もしかしたらちゃんとした駅という物ではなく停留所程度の物だったのかもしれません